日本の歴史学研究におけるインターネット利用の現状
リンク集の作成作業
筆者には、情報処理学の専門的知識がない。またパソコンに関するテクニカルな知識も趣味程度しかないにもかかわらず、昨年八月一〇日より、歴史学関係の学術サイトがインターネット上にどれくらい公開されているか調査し、それらサイトにアクセスできるリンク集を作成・公開している。タイトルは「歴史学関係ウェッブサイト調査」であるが、現在では、そのなかの主要ページ「歴史学関係リンク集*1」のほうが世間に知名度が高く、正式タイトルと思われている節がある。筆者は特に正式タイトルがどちらかにはこだわっていない。
それはともかく、この「歴史学関係リンク集」は、あくまで研究に有用な国内外の学術サイト、およびこれに関連するものという観点から厳選作業をおこない(ただし海外については一部を除いて上位サイトに限定)、一九九八年四月六日現在で、八〇四のサイトをリンクするにいたっている。
もちろん、このリンク集作成には、筆者の嗜好や専門分野(明治維新史およびイギリス極東関係史)といった要素が影響し、重要サイトの存在をいくつも見落としているであろう。また海外サイトの調査には、周知のことだが国によっては接続状況が必ずしも快適とはいえないため、アメリカやイギリスのサイトにリンクが傾斜しがちである。また調査にあたっては、Yahoo*2など世界中のカテゴリー分類型検索エンジンを主に使用しているため、それに登録されていなければ全く調査不可能な要素もある。
それにもかかわらず、私のサイトへのアクセス数は公式サイトだけでも一万に迫ろうとしている(一九九八年四月二〇日現在)。日本国内の主要検索エンジンに「歴史学関係ウェッブサイト調査」名で登録している以外、さほど宣伝をしていないにもかかわらずである。また、日本語ページしか作成していないにもかかわらず、海外からのアクセスも相当数あることが確認されている(アクセスログ解析と筆者あて電子メールから)。
このアクセス数は、個人サイト、しかも研究向けのもので、作成開始以来九ヶ月しか経過していないということを考えれば、異常な数である。
筆者のように無名な研究者の作成サイトに、なぜこんなアクセス数がカウントされたのだろうか。理由はリンク集作りの過程で徐々に理解できた。それは、現状における歴史学研究者によるインターネット利用の問題点と関係していたのである。そこで、理由を説明していくことにする。
利用する側からみたインターネット利用の問題点
インターネット上のロボット収集型検索エンジン*3に、「歴史」あるいはそれに類似する用語を入力・検索すると、国内のものだけに限っても膨大なサイトが列挙される。しかしそのほとんどは、研究とはまったく無縁な、いわば趣味(マニア)の世界に属する内容のものばかりである。なかには力作もあるが、それはせいぜい大学でのレポート程度のものであり、およそ研究に役立つというような次元のものではない。そのようなマニアの世界をかきわけて、つまり無駄な接続時間をかけて求める学術サイトに漸くたどり着いたとしても、それらは、個人の自己紹介や大学や研究機関の宣伝でしかないものだったりする。
カテゴリー分類型にしろ、ロボット収集型にしろ、検索エンジンは、基本的にウェッブサイト情報(と簡単な内容)を教えてくれるにすぎないからである。だとすれば、周囲の口コミ情報に頼るという方法もあるが、それが有用となるかどうかは、結局のところ自分で確認するしかない。
インターネットなど自分に無縁と観念的悟りをひらいていたり、特定の研究以外には全く関心を示さない鋼鉄のような信念のある人物はともかく、とくにこれから大学などで歴史学を学びたい、卒業論文や修士論文執筆のために調査をおこないたいといった学部生・大学院生にとって、こうした現状は決して望ましいものではない。まさにわれわれの生活様式を一変させようとしているほどの情報ソースであるインターネットを利用するとしないとでは、おのずと研究の基本姿勢も異なってくるからである。
個人の嗜好ではなく、客観的に学術研究に役立つサイト情報を歴史学全般の分野にわたって提供する〜最近、筆者はホームページ開設の理由をこのように主張しているが、開設当初はただ便利なものを作ろうとしか考えていなかった。しかし、拙い筆者のホームページにかくもアクセスが集中すると同時に、筆者のリンク集作りを応援する内容の電子メールが数多く私のメールアドレスに送信されてくる。送信者は、学部生・大学院生から専門の研究者まで様々だが、ほとんど歴史学の世界に関係している人々である。
そこで調べてみてわかったのだが、海外にはH-NET*4のように世界各国の人文社会科学関係情報を蒐集している世界規模のサイトがあり、歴史学関係のリンク集も少なからず作成されているのに対して、日本国内には個々の分野についての詳細な学術サイトのリンク集がいくつか確認できる程度で、現在のところ全般的な歴史学関係のリンク集がないのである*5。どうも、筆者の作成したリンク集が予想外の好評を得たのも、ここらあたりが理由のようである。
国内インターネット・プロバイダーの激増は既に歴然の事実であり、また大学の研究室などでもインターネットを利用できる環境が急速に整備されつつある。しかし、研究目的に利用するという観点からみたとき、歴史学研究者がネット・サーフィン*6を快適におこなうだけの状況にあるとはまだまだいえないのである。
以上ははたんなる一個人の体験かもしれないが、歴史学研究に役立つウェッブサイトの創出と、その情報提供こそ、現状においてインターネットを利用する歴史研究者の希望するところ、少なくとも日本国内においてはこう考えても言い過ぎではないと思うのである。
現状の議論と問題点
個人的経験に基づき、利用する側から見た問題点を述べてきた。では、一方の情報を提供する側は、現状においていかなる問題を包括しているのだろうか。さらに、歴史学界はいかなる対応をみせているのだろうか。ただし、紙幅の関係もあるので、日本国内、特に日本史の分野について検討する。
急速なインターネット普及に対応すべく、昨年あたりから、日本国内でも大小さまざまな規模の研究会やシンポジウムなどのイベントが開催されるようになってきている。特に、日本史の分野でも、有力雑誌である『日本歴史』(日本歴史学会編集)が、一九九七年一二月号(第五九五号)から「コンピュータと日本史研究」と題する特集を開始したことは、日本史の世界においてもコンピューターやインターネット利用の問題をもはや避けて通れないことを明確に示しているといえよう。
もちろん、『日本歴史』の特集はインターネットではなくコンピューターと日本史研究についてのものである。しかし五九五号以降掲載された座談会や各論文の提示する論点は、もちろん例外もあるが、はからずも研究という観点からコンピューターを論じた場合、現状におけるコンピューター利用の到達点がインターネットにほかならないということを如実に表しており、結局のところ、なかばインターネット関連の特集かの様相を呈している*7。
しかし、こうした点が明確にされていないためか、どちらかといえば、これまでも論じられてきた史料管理学*8におけるコンピューター利用、さらにはLAN
(Local Area Network) やパソコン通信などのネットワークサービスを利用した史料公開問題の延長線上にインターネット利用の問題が位置づけられる結果となってしまっている。
そしてそれは、歴史史料を所蔵する主要な大学や国立研究機関による情報公開方法の問題として受け留められ、インターネットはたんなる史料管理・公開のためのデータベース提供手段とみなされかねない傾向になってしまっているといわなければならない*9。
もちろん例外はあるにせよ、日本史の分野はこういって過言でなく、コンピューター=インターネット=研究機関によるデーターベース公開・利用という風潮になっているのである*10。
歴史学の世界において、史料の存在はすべての研究の出発点である。保存上、概ね大きな大学や研究機関でないと所蔵しにくい歴史史料の閲覧がインターネットの普及によって容易になることはまったく歓迎すべきことであり、そのため関係機関に所属する人々が真剣に情報公開のためにインターネット利用の問題を論じることは意義あることである。たしかにインターネットは、ボーダレスな情報交換手段であって、そこに提示されるさまざまな情報をデータベースと定義することは決して間違っていない。
しかし、現状では議論の焦点が公開手段およびその方法論に偏っており、利用者の便宜という観点が後景に置かれる傾向にあることは問題といわなければならない*11。これでは結局、コンピューター、ならびにインターネットの問題は公開する側(デベロッパー)が考えればよいこで、利用する側(ユーザー)はただ閲覧すればいいということになる。
インターネットの現在における主流がWWW (World Wide Web) であることを考えれば、なおさら、データベース的な蓄積情報に留まらない、閲覧者のことを考慮した、情報提供、例えばFTP
(File Transfer Protcol) を使用した史料閲覧など、多様な便宜供与が、インターネット上において望まれるのではないだろうか。さらに究極的には、ロンドンのパブリック・レコードオフィス*12(イギリス国立公文書館)が推進している二〇〇一年プロジェクト(インターネット上から公開史料の閲覧・複写請求を二〇〇一年までに可能にしようとするもの)のような構想が、日本でも実現されることを期待してやまない。
既に日本でも、東京大学史料編纂所*13、東京大学東洋文化研究所*14、京都大学人文科学研究所*15、国立歴史民俗博物館*16、北海道大学附属図書館総合情報サービス*17、京都大学電子図書館*18など、多彩な情報提供・所蔵史料の公開をおこなっている機関がある。しかし、多くの公文書館、史料館、大学研究機関・図書館などの公開するウェッブサイトの内容は、たんなる宣伝的ページでしかないものが多い。
これには財政事情などさまざまな事情や所蔵史料の著作権問題などが関係しているであろう。しかし学術研究の観点からすれば、閲覧者の便宜を考慮して可能なかぎりの情報公開を検討して頂きたいものである。そのための手段としてインターネットは計り知れない可能性を有していると筆者は考えるのである*19。
個人による情報発信・情報交流とその可能性
日本の歴史学研究において、インターネット利用は、多くの歴史史料を所蔵する主要な大学や国立研究機関や、蔵書検索システムをインターネット上に公開している大学図書館などのウェッブ・サイト閲覧に集中しており、その一方で個人がホームページを作成して何らかの情報発信をおこなうという試みは、現在のところ多くはない。
また、歴史学関係の諸学会のホームページ作りも、会員が作成するホームページのスペースを間借りした非公式なものは多いが、公式なものとなると大阪歴史学会*20、中国現代史研究会*21、東南アジア史学会*22、アメリカ史研究会*23、スペイン史学会*24などのほか、いくつかが見受けられる程度である(小規模学会・研究会は除く)。しかも、概ねそれらの提供情報は更新回数が少なく、内容もあまり豊富とはいえない。
大学研究室レベルの場合も、岩手大学教育学部日本史研究室*25、大阪大学文学部の西洋史*26・東洋史*27・考古学*28の諸研究室、慶應義塾大学文学部史学専攻*29、岡山大学文学部の日本史学*30・考古学*31の両研究室など、いくつか優秀なものがあるが、やはり多いとはいえない。
史料の存在がすべての歴史学研究の出発点であるならば、歴史史料の所蔵機関が、所蔵史料のデータベースを公開するためホームページを開設すればよいのであって、非所蔵機関にその必要はないのであろうか。
しかし結局、こう考えることは、インターネットの特質を部分的にしか理解していないということになる。
なぜなら一方通行的な情報発信は、すでに世間に普及していた会員限定のパソコン通信や学術情報センターへの
LAN 接続などによって可能であったし、さらにはCD-ROMの提供などによっても可能なのであって、なにもインターネットを利用する必要はないからである。むしろ、ボーダレスに双方向の情報発信をそれぞれが対等な立場で可能としたインターネットの特性に注目する必要がある*32。
大きな研究機関がおこなう情報発信と同様のことが、大学の一研究室や一個人によっても可能になったということ、このことこそ、インターネットが新たな歴史学研究の方法を生み出すことになるのではないだろうか。活字を基本とする現在の研究方法では、新史料の発掘情報、特定の地域研究情報などの伝播にはおのずと限界があったが、インターネットを利用することで、そういった情報を国内はおろか、世界規模に伝えることができるからである。それはまた、面識のない研究者たちと新たな学術研究交流の場をインターネット上に生み出すことにもなるであろう。
そしてこういった試みが、個人のレベルにおいてであるが、既に日本国内の歴史学研究者間でも確実におこなわれつつあるのである。
まず表1を参照して頂きたい。
表1は、筆者の運営するホームページにおいて、歴史学研究者を対象におこなった(一九九八年三月九日開始、4月下旬まで実施)インターネット利用に関するアンケート途中結果の一部で、通常、インターネット上で何を利用するか質問した項目である*33。アンケートは無記名・複数回答可で実施したので正確な回答者数は不明だが、全体の回答総数からして約一〇〇名の回答と推測される(一九九八年四月二〇日時点)。
回答中、ホームページ閲覧の多さは当然としても、たしかに図書館蔵書検索・各種データベース利用者の多さが際だっている。しかし同時に、それらに匹敵するだけ電子メールの利用が多いばかりか、メーリングリスト*34の利用も少なからずある。特にメーリングリストは、国内ではそれほど普及しているとはいえない。それにもかかわらず、少なからぬ回答数のあったことは、歴史学がインターネットという、従来の研究基盤である活字メディア以外の場所で、新たな展開の生じていることを示している。
またこの展開は、主たる研究機関でもなければ、大学研究室単位でもなく、個人研究者*35によるホームページの開設というかたちにおいて、ゆっくりとしたものであるが、はっきりとした潮流を形成しつつあるのである。こういったホームページの存在を、筆者はリンク集作成の過程で確認しているわけだが、そのうち特に内容の豊富なものを表2*36に示してしおいた。そのほとんどは、ここ1年以内に開設されたものであり、またその数は確実に増加し続けている。
国内の主要大学や研究機関、図書館などに所蔵される歴史史料の閲覧がインターネットの普及によって容易になることは、たしかに歴史学研究を今まで以上に進展させることになるであろう。しかし、個人による情報発信、インターネットを利用したリアルタイムな世界的情報交流の活発化は*37、従来の研究方法では考えられなかったことであり、まさに既存の歴史学研究とは違った新たな研究方法のあり方を変化させることになるといえるのである。
もちろん、これは何も歴史学に限ったことではない。しかし、これこそ現代の生活様式を変化させようとしているインターネットそのものが包括する特質であり、歴史学とて現代社会を問う学問である以上、その特質から脱することはできないのである。
筆者は、史料公開のためにデータベースを作成・提供するという従来の史料管理学的発想では、結局、従来の歴史学研究の枠組みにインターネットを位置づけただけに過ぎず、本当の意味でインターネットを利用しこなしているとはいえないと考える。多様なレベルからの情報発信、ボーダレスな情報交流という下地を日本の歴史学界でも確定させるという意識変化こそ、インターネットを利用するうえで、今後の歴史学研究に必要とされる課題ではないのだろうか。
そのためには、まだまだインターネット利用者の多いとはいえない日本の歴史学界で、一人でも多くの人間がインターネットの世界に接続し、情報と問題意識を共有し合っていくことを期待してやまない。
(うがいまさし)
メールアドレス mrugai@tkd.att.ne.jp
【付記】
本稿では、海外サイトについてはほとんど言及できなかった。そこで、研究の便宜となりそうな学術サイトを、筆者のリンク集からいくつか紹介しておく(表3)。ただし、本稿中で紹介したものは除いてある。
*1URL(アドレス)は次の通り。
@http://www.kt.rim.or.jp/~mrugai/links1.shtml(公式ページ)
Ahttp://www.dd.iij4u.or.jp/~mrugai/links1s.html(ミラーサイト)
*2URL http://www.yahoo.co.jp/ (Yahoo Japan)、ヤフーは米国(URL http://www.yahoo.com/)で開発されたシステムで、日米のほかイギリス、ドイツなど数カ国でも運営されている。また、日本国産エンジンとしてはNTT
DIRECTORY (URL http://navi.ntt.co.jp/)も優秀である。カテゴリー分類型検索エンジンは、「歴史」などの項目ごとに収集したウェッブサイト情報が分類されているので、概括的な検索をおこなう時に便利である。
*3検索エンジンに入力した単語を使用しているページを、ロボット型コンピュータがインターネット上から収集・表示するもの。米国のALTA VISTA (URL http://altavista.digital.com/)などが有名であるが、日本にもNTT開発のGoo (URL http://www.goo.ne.jp/)という優秀なシステムがある。欲する情報に対して詳細な検索をおこないたい時に便利である。しかし検索は、たんに該当語句を対象としているだけなので、カテゴリー分類型検索エンジンと比べ、時として求める情報に対して内容に不正確な場合があることを留意しなければならない。
*4 Humanites & Social Sciences Onlineの略称(URL http://www.h-net.msu.edu/) 。なお、H-Netには日本関係のリンク集もあるが、歴史専門のリンク集としては、Voice of the Shuttle : History Page.(日本のミラーサイトURL http://saguaro.f.chiba-u.ac.jp/vosMirror/history.html)のほうが便利であろう。このほか、オーストリア国立大学(Australian National University, Asian Studies WWW Virtual Library.URL http://coombs.anu.edu.au/WWWVL-AsianStudies.html)やマードック大学アジア研究センター(オーストラリア)(Asia Research Centre, Murdoch University. URL http://wwwhum.murdoch.edu.au/arc/wwwhp.htm)が作成した、アジア関係の全般的リンク集も特筆すべき内容である。とはいえ、これらの膨大なリンク集とて、主要大学や研究機関などにリンクが傾斜しがちであり、個人などの発する情報については把握できていないのが現状である。
*5もちろん、歴史マニアの作成になる膨大なリンク集はいくつか存在する。これらには、学術サイトも含まれているが、たんに歴史と名のつくページが含まれているサイトを意味なく集めたといったほうが正しく、研究の助けにはならない。
*6インターネットに接続し、いろいろなウェッブサイトを閲覧していくことをこう呼ぶ。
*7『日本歴史』のこの特集は、第五九五号以降、第五九六号を除いて継続中である。本稿執筆時点で、第五九九号(一九九八年四月号)まで刊行されている。
*8本来、史料管理学(文書管理学)は歴史学の一分野ではなく独立した学問であるが、日本では歴史学の範疇と未だに考えられる傾向がある。
*9『日本歴史』が特集「コンピュータと日本史研究」のなかで、第五九七号(一九九八年二月号)以降、特集中に「ホームページとデータベース」という小特集を設け、主要な大学図書館や研究機関のホームページ管理担当者に、作成事業をデータベース公開という観点から紹介させていることに顕著であろう。
*10さらに、インターネットとCD-ROMを同じ範疇に分類する研究者もいて問題である。たしかに最近、歴史学関係のデータベースや目録などのCD-ROMが比較的低価格で刊行されるようになったことも、歴史学研究のあり方を変化させる可能性を持っているかもしれない。しかし、歴史学関係のCD-ROMは以前から刊行されていたものである。それに、そもそもCD-ROMは一方通行的で情報量に限りのあるメディア(媒体)なのに対し、インターネットは双方向的で情報量に制限のない通信手段であって、まったく次元が異なもるのである。インターネットとCD-ROMが同じ範疇に分類される傾向からも、日本における歴史学研究者のマルチメディア認識の現状を測り知ることができるといえよう。
*11例えば、『人文学と情報処理 第一五号 インターネットと学術情報』、勉誠社、一九九七年における歴史学関係の各論文など。
*12URL http://www.pro.gov.uk/
*13URL http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/index-j.html
*14URL http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/
*15URL http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/index.html
*16URL http://www.rekihaku.ac.jp/
*17URL http://ambitious.lib.hokudai.ac.jp/
*18URL http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/
*19とはいえ、必ずしも、たんなるインタラクティブなウェッブサイトの増加が望まれるわけではない。あくまでインタラクティブな志向性を有しながらも、シンプルかつ多彩な内容をあわせ持つもの性格でなければならないといえよう。現在、インターネットの技術革新は日々進歩しているとはいえ、大学や研究機関に導入されているネットワーク環境は必ずしも最新技術に対応しているとはいえず、CGIやJava Scriptなどの技術を導入したホームページを正しく閲覧できるとはかぎらないからである。ちなみに、CGIはThe Common Gateway Interface 略称で、ウェッブ上で多様な情報交換機能(掲示板やアンケートなど)を可能とする技術。また、Java Script は米国のSun Microsystems社が開発したプログラミング言語で、ウェッブ上でヴァーチャル要素に富む多様な動作を可能とした技術。
*20URL http://www.lib.osaka-kyoiku.ac.jp/daireki/
*21URL http://www.osaka-gaidai.ac.jp/~xuwd/pg000008.htm
*22URL http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/jssah/
*23URL http://www.higashi.hit-u.ac.jp/~amstud/amesikenj.html
*24URL http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/sjhe
*25URL http://fen.edu.iwate-u.ac.jp/~shakai/nihon_html/index.html
*26URL http://bun45.let.osaka-u.ac.jp/index.htm
*27URL http://www.let.osaka-u.ac.jp/lab/sekaisi/toyosi/index.html
*28URL http://bun71.let.osaka-u.ac.jp/lab/kokogaku.html
*29URL http://www.flet.keio.ac.jp/department/j_hist/index-jp.html
*30URL http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/jhistory/niken-1.html
*31URL http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/arch/archhome.html
*32この点は、「国内人文系研究機関WWWホームページリスト」(URL http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/zinbun.html)を運営されている後藤斉氏(東北大学文学部言語学研究室)に電子メールでご教示頂いた。またこれに続く本分中の文章も、後藤氏との電子メールによるやりとりをもとに筆者が考えたものである。後藤氏には、記して謝意を表したい。
*33URL http://www1.sphere.ne.jp/mrugai/vote.html
*34メーリングリストは、特定のメールアドレスにメールを送信することにより、同時に複数の人に同じメールを送ることができる。これにより、同一の話題について情報を交換したり、議論をおこなったりすることができる。
*35大学研究室から個人で発信している場合も含める。
*36表2中の発信者は、必ずしも歴史学研究者ばかりではないが、歴史学に関係するものという点から抄出した。またホームページのタイトル名から内容を類推できない場合のみ、備考に発信者の専門分野を記しておいた。
*37既にこういった認識の共有はおこなわれつつある。例えば、静岡県学術教育振興財団主催の学術会議「インターネット利用の研究情報交流」(URL http://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/Aandl/Forum/asia/1st/0327/internet_j.html)など。